【上級者向け】の登山コースガイド
上級者向け
検索結果171件中
141-160件
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鳥倉登山口から塩見岳・蝙蝠岳縦走
- 2泊3日
- 16時間15分
- 22.5km
鳥倉登山口から塩見岳・蝙蝠岳縦走
- 2泊3日
- 16時間15分
- 22.5km
蝙蝠尾根は白峰南嶺とともに南アルプス南部で最も入山者が少なく、自然が残っている尾根です。塩見岳登頂の後、長大な蝙蝠尾根を下り展望と森林浴を楽しみますが、行動時間が長くまたルートの不明瞭な箇所も多く、上級者のみ縦走可能なコースです。 このコースの重要なポイントは宿泊地の選定にあります。小屋泊であれば、1日目に鳥倉登山口から早朝に入山し三伏峠を越えて塩見小屋泊、2日目に二軒小屋経由で椹島まで下ります。なお、日没後の蝙蝠尾根はルートが不明瞭で非常に危険ですので、必ず塩見小屋泊にして下さい。二軒小屋から椹島まで3時間強かかります。 塩見岳東峰から高山植物の豊かな道を急降下の後は、ハイマツ帯や部分的にやせた尾根の下りになります。北俣岳の分岐を過ぎるとトレースが急に不明瞭になります。北俣岳通過は本コース第一の核心部で、切り立った岩稜帯の、乗越えやトラバースがあります。山頂から、北は白峰三山、西は塩見岳、南は荒川三山、東は白峰南嶺の稜線と富士山が見えます。ここからは正面に優美な蝙蝠岳を観る尾根筋の至幸の展望コースが始まります。ただしガスが出た場合は非常に難しくなるので、踏み跡を外さないように。一度樹林帯に入り小さな肩をいくつも越え蝙蝠岳の山頂に着きます。蝙蝠岳山頂からの石畳の様な下りは、ガスが出た場合第二の核心部になります。トレースは全くついていませんので、磁石で正確な方向を定め、尾根筋から外れない様にして下ります。丁度森林限界にある四郎作ノ頭からは灌木帯。樹林帯に入った2600mあたりは、倒木と幼木が混じる密林帯のトラバースで、ルートファインディングに注力してください。以降美しい森が随所に現れます。徳右衛門岳は展望はありませんが平坦な山頂で幕営可能です。登山道をさらに下った脇に水場への下降点があります。南アルプス南部で最高に美味しい水のひとつですが涸れていることがあります。さらに美しいツガの森、苔とシラビソの森を抜けると、中電施設の手前からは岩のやせ尾根になり、注意が必要です。施設から先は両側が切り立ったシャクナゲの尾根道、最後の西側への降下点からは岩の多い歩きにくい道です。林道に降り、トンネルを抜けて左にコバルトブルーの田代湖を見ながら回り込むと二軒小屋ロッヂ(休業中)に到着します。二軒小屋から椹島まではトラックが行き交う中の、3時間強の林道歩きです。蝙蝠尾根は白峰南嶺とともに南アルプス南部で最も入山者が少なく、自然が残っている尾根です。塩見岳登頂の後、長大な蝙蝠尾根を下り展望と森林浴を楽しみますが、行動時間が長くまたルートの不明瞭な箇所も多く、上級者のみ縦走可能なコースです。 このコースの重要なポイントは宿泊地の選定にあります。小屋泊であれば、1日目に鳥倉登山口から早朝に入山し三伏峠を越えて塩見小屋泊、2日目に二軒小屋経由で椹島まで下ります。なお、日没後の蝙蝠尾根はルートが不明瞭で非常に危険ですので、必ず塩見小屋泊にして下さい。二軒小屋から椹島まで3時間強かかります。 塩見岳東峰から高山植物の豊かな道を急降下の後は、ハイマツ帯や部分的にやせた尾根の下りになります。北俣岳の分岐を過ぎるとトレースが急に不明瞭になります。北俣岳通過は本コース第一の核心部で、切り立った岩稜帯の、乗越えやトラバースがあります。山頂から、北は白峰三山、西は塩見岳、南は荒川三山、東は白峰南嶺の稜線と富士山が見えます。ここからは正面に優美な蝙蝠岳を観る尾根筋の至幸の展望コースが始まります。ただしガスが出た場合は非常に難しくなるので、踏み跡を外さないように。一度樹林帯に入り小さな肩をいくつも越え蝙蝠岳の山頂に着きます。蝙蝠岳山頂からの石畳の様な下りは、ガスが出た場合第二の核心部になります。トレースは全くついていませんので、磁石で正確な方向を定め、尾根筋から外れない様にして下ります。丁度森林限界にある四郎作ノ頭からは灌木帯。樹林帯に入った2600mあたりは、倒木と幼木が混じる密林帯のトラバースで、ルートファインディングに注力してください。以降美しい森が随所に現れます。徳右衛門岳は展望はありませんが平坦な山頂で幕営可能です。登山道をさらに下った脇に水場への下降点があります。南アルプス南部で最高に美味しい水のひとつですが涸れていることがあります。さらに美しいツガの森、苔とシラビソの森を抜けると、中電施設の手前からは岩のやせ尾根になり、注意が必要です。施設から先は両側が切り立ったシャクナゲの尾根道、最後の西側への降下点からは岩の多い歩きにくい道です。林道に降り、トンネルを抜けて左にコバルトブルーの田代湖を見ながら回り込むと二軒小屋ロッヂ(休業中)に到着します。二軒小屋から椹島まではトラックが行き交う中の、3時間強の林道歩きです。 -
奈良田温泉から笹山
- 1泊2日
- 11時間20分
- 13km
奈良田温泉から笹山
- 1泊2日
- 11時間20分
- 13km
笹山(黒河内岳)を山座同定する事は余程のマニアでない限り難しいですが、逆に山頂からの塩見岳と蝙蝠岳、荒川三山、そして富士山を含めた360度の展望は、登山の苦労を忘れさせてくれる、素晴らしい山です。幕営は標高2320mの窪地が適地です。 笹山へのダイレクト尾根登山口は、奈良田温泉から奈良田湖を吊橋で右岸に渡りさらに白河内の右岸を入った所で、入口から送水管の上端までは整備された道です。以降は湖面からの標高差約1900mを直線的に登る非常に苦しいアルバイトを強いられる尾根です。 視界は全く効きませんが、途中にある大木の森、アセビのトンネルや太いブナの木が楽しみです。水場は1600m地点にあり、水場へは樹木と下草の美しい快適な道です。山頂部からの展望は森林限界から飛び出した北峰が優れ、北は白峰南嶺の先に北岳までを、南は大井川の渓谷や笊ヶ岳、大無間山まで遠望できます。笹山(黒河内岳)を山座同定する事は余程のマニアでない限り難しいですが、逆に山頂からの塩見岳と蝙蝠岳、荒川三山、そして富士山を含めた360度の展望は、登山の苦労を忘れさせてくれる、素晴らしい山です。幕営は標高2320mの窪地が適地です。 笹山へのダイレクト尾根登山口は、奈良田温泉から奈良田湖を吊橋で右岸に渡りさらに白河内の右岸を入った所で、入口から送水管の上端までは整備された道です。以降は湖面からの標高差約1900mを直線的に登る非常に苦しいアルバイトを強いられる尾根です。 視界は全く効きませんが、途中にある大木の森、アセビのトンネルや太いブナの木が楽しみです。水場は1600m地点にあり、水場へは樹木と下草の美しい快適な道です。山頂部からの展望は森林限界から飛び出した北峰が優れ、北は白峰南嶺の先に北岳までを、南は大井川の渓谷や笊ヶ岳、大無間山まで遠望できます。 -
白峰南嶺縦走
- 2泊3日
- 22時間30分
- 35.7km
白峰南嶺縦走
- 2泊3日
- 22時間30分
- 35.7km
白峰南嶺の北部山域は、本地図掲載の山域では大無間山と双璧をなす最難度のエリアです。特にクジラの背中の様なだだっ広い岩稜帯の稜線、また灌木帯あるいは樹林帯でのヤブこぎをしながらのルートファインディングは上級者にのみ可能な山行形態です。水を担いでの縦走はさらにハードな山行を強いますが、全行程を踏破した時の充実感は何物にも代えがたく、自分がステップアップした実感に浸る事ができるでしょう。コースどりは、ルートを見下ろし、またヤブこぎで体重を使える南下がやや有利です。 奈良田温泉からスタートし、大門沢小屋で転付峠までの2日分の水を確保します。ルートは大門沢下降点から広河内岳までは明瞭です。広河内岳から笹山までは南アルプスの大展望を満喫する空中散歩ですが、ガスが出た場合難しく、また踏み跡が消えたり複数に分かれたりする所があり、常に地形図とコンパスでルートを確認しながら縦走して下さい。2772m地点から大籠岳間は、県境がカーブしているのに対し、やや直線的に大籠岳を目指して歩きます。大籠岳南の赤岩の丘は複数ルートがある中で、稜線付近が一番分かり易いでしょう。基本は、切り立った東側の稜線の縁からやや離れて大井川側をハイマツ帯を避けながら歩く事です。長い時間のハイマツ帯の通過は白河内岳と笹山間の猛烈な2箇所以外はありません。 笹山ではルートを稜線の東側から西側に切り替えます。笹山から露地を抜けて樹林帯まではハイマツと灌木をこぐ、次に難しい区間です。露地では稜線の反対側へ灌木帯を横断します。2泊目は国立公園内を避け、また翌日の行程を考え、樹林帯の窪地に幕営します。 奈良田越の標柱で右にUターン気味に曲がり、林道跡に出て左折します。以降徳右衛門岳と荒川東岳を遠望しながら、美しい森を抜ける林道を歩きます。西別当代山の手前、林道崩落箇所は山側に逃げます。乗越の右の先に南アルプス主脈の展望箇所があります。 転付峠から笹をかき分け下降します。道は沢の出合までは明瞭です。内河内川に沿って最初は右岸、途中で左岸に渡るのがポイントです。保利沢小屋からも左岸を行き、旧道崩壊地点の前でロープに従って右岸に橋を渡り、沢から離れトラバース気味に尾根の肩に登ります。ここから下の沢筋までは猛烈に急です。田代川第2発電所入口から伝付峠入口バス停までは足に負担の多い単調な舗装道です。(※転付峠からの下山路は台風被害で非常に危険です。更に縦走を続けるか、二軒小屋への下山をお勧めします。)白峰南嶺の北部山域は、本地図掲載の山域では大無間山と双璧をなす最難度のエリアです。特にクジラの背中の様なだだっ広い岩稜帯の稜線、また灌木帯あるいは樹林帯でのヤブこぎをしながらのルートファインディングは上級者にのみ可能な山行形態です。水を担いでの縦走はさらにハードな山行を強いますが、全行程を踏破した時の充実感は何物にも代えがたく、自分がステップアップした実感に浸る事ができるでしょう。コースどりは、ルートを見下ろし、またヤブこぎで体重を使える南下がやや有利です。 奈良田温泉からスタートし、大門沢小屋で転付峠までの2日分の水を確保します。ルートは大門沢下降点から広河内岳までは明瞭です。広河内岳から笹山までは南アルプスの大展望を満喫する空中散歩ですが、ガスが出た場合難しく、また踏み跡が消えたり複数に分かれたりする所があり、常に地形図とコンパスでルートを確認しながら縦走して下さい。2772m地点から大籠岳間は、県境がカーブしているのに対し、やや直線的に大籠岳を目指して歩きます。大籠岳南の赤岩の丘は複数ルートがある中で、稜線付近が一番分かり易いでしょう。基本は、切り立った東側の稜線の縁からやや離れて大井川側をハイマツ帯を避けながら歩く事です。長い時間のハイマツ帯の通過は白河内岳と笹山間の猛烈な2箇所以外はありません。 笹山ではルートを稜線の東側から西側に切り替えます。笹山から露地を抜けて樹林帯まではハイマツと灌木をこぐ、次に難しい区間です。露地では稜線の反対側へ灌木帯を横断します。2泊目は国立公園内を避け、また翌日の行程を考え、樹林帯の窪地に幕営します。 奈良田越の標柱で右にUターン気味に曲がり、林道跡に出て左折します。以降徳右衛門岳と荒川東岳を遠望しながら、美しい森を抜ける林道を歩きます。西別当代山の手前、林道崩落箇所は山側に逃げます。乗越の右の先に南アルプス主脈の展望箇所があります。 転付峠から笹をかき分け下降します。道は沢の出合までは明瞭です。内河内川に沿って最初は右岸、途中で左岸に渡るのがポイントです。保利沢小屋からも左岸を行き、旧道崩壊地点の前でロープに従って右岸に橋を渡り、沢から離れトラバース気味に尾根の肩に登ります。ここから下の沢筋までは猛烈に急です。田代川第2発電所入口から伝付峠入口バス停までは足に負担の多い単調な舗装道です。(※転付峠からの下山路は台風被害で非常に危険です。更に縦走を続けるか、二軒小屋への下山をお勧めします。) -
椹島から笊ヶ岳へ
- 2泊3日
- 13時間30分
- 15.4km
椹島から笊ヶ岳へ
- 2泊3日
- 13時間30分
- 15.4km
笊ヶ岳は200名山で人気ですが、その標高に比して行動時間が非常に長く、人を寄せつけない厳しい山です。山頂からの展望は南アルプス南部随一で、鳳凰三山を含み、北岳から光岳まで南アルプス主脈のほとんど全ての山と深南部の山々、さらに富士山が望めるため、眺望を求めて多くの登山者が訪れています。登頂ルートは東西南北4方向あります。その中で二軒小屋・転付峠から縦走する北ルートが、行動時間はやや長くなるものの体力的には最も楽です。本項では、登山者が最も多い椹島コースを紹介します。 本コースは明瞭に3つのパートに分ける事ができます。第1のパートは椹島から標柱までで、肩までは尾根筋の一直線の急登、肩からはゆったりした幅広い尾根歩きです。踏み跡が薄く灌木も無くどこでも歩けてしまうので、下りの時は要注意です。第2のパートは標柱から上倉沢までのトラバース道です。最初は快適な道ですが、上倉沢まで6本の沢と2本の涸沢を横断します。特に2本目の沢からは、尾根を越えて荒れた沢に降り、横断後急登で次の肩を目指すという登り方を何度も繰り返します。部分的に旧登山道が崩壊して、新たな道が設定されている所もあるので、注意してください。トラバースが終わり草原を抜けて上倉沢の右岸に出ます。幅広い沢の横断先の目標は左岸下流の斜面にある大岩と、崩壊地上の草地です。この上倉沢を初めて下山で通過する場合はさらに難しく、上流側右岸脇の涸沢の中に生えたカラマツの木を目標にします。第3のパートは針葉樹林の登りで、左岸草地から樹林帯を抜け、荒れた涸沢に出てそのまましばらく登り、右岸から再び樹林帯に戻り、ジグザグに登って椹島下降点のある稜線に出ます。稜線から山頂まではルートは明瞭ですが、一箇所、右にやせた尾根に登る箇所を見落とさないでください。 樹林帯を抜け、シャクナゲをかき分ければ、待望の笊ヶ岳山頂です。西の真正面に大きな赤石岳、南は白根南嶺の山々、東は小笊のうえにピョコンと鎮座した富士山、北は荒川三山と南アルプス北部の山々と、360度の大パノラマを楽しんでください。小笊へは往復45分のヤブこぎです。 ※下山は同じ道を戻りますが、前述の様に上倉沢の横断には注意してください。長い距離、そして暗い時間帯に歩く日帰り登山は、道迷いと滑落の危険があるため、幕営山行をお勧めします。笊ヶ岳は200名山で人気ですが、その標高に比して行動時間が非常に長く、人を寄せつけない厳しい山です。山頂からの展望は南アルプス南部随一で、鳳凰三山を含み、北岳から光岳まで南アルプス主脈のほとんど全ての山と深南部の山々、さらに富士山が望めるため、眺望を求めて多くの登山者が訪れています。登頂ルートは東西南北4方向あります。その中で二軒小屋・転付峠から縦走する北ルートが、行動時間はやや長くなるものの体力的には最も楽です。本項では、登山者が最も多い椹島コースを紹介します。 本コースは明瞭に3つのパートに分ける事ができます。第1のパートは椹島から標柱までで、肩までは尾根筋の一直線の急登、肩からはゆったりした幅広い尾根歩きです。踏み跡が薄く灌木も無くどこでも歩けてしまうので、下りの時は要注意です。第2のパートは標柱から上倉沢までのトラバース道です。最初は快適な道ですが、上倉沢まで6本の沢と2本の涸沢を横断します。特に2本目の沢からは、尾根を越えて荒れた沢に降り、横断後急登で次の肩を目指すという登り方を何度も繰り返します。部分的に旧登山道が崩壊して、新たな道が設定されている所もあるので、注意してください。トラバースが終わり草原を抜けて上倉沢の右岸に出ます。幅広い沢の横断先の目標は左岸下流の斜面にある大岩と、崩壊地上の草地です。この上倉沢を初めて下山で通過する場合はさらに難しく、上流側右岸脇の涸沢の中に生えたカラマツの木を目標にします。第3のパートは針葉樹林の登りで、左岸草地から樹林帯を抜け、荒れた涸沢に出てそのまましばらく登り、右岸から再び樹林帯に戻り、ジグザグに登って椹島下降点のある稜線に出ます。稜線から山頂まではルートは明瞭ですが、一箇所、右にやせた尾根に登る箇所を見落とさないでください。 樹林帯を抜け、シャクナゲをかき分ければ、待望の笊ヶ岳山頂です。西の真正面に大きな赤石岳、南は白根南嶺の山々、東は小笊のうえにピョコンと鎮座した富士山、北は荒川三山と南アルプス北部の山々と、360度の大パノラマを楽しんでください。小笊へは往復45分のヤブこぎです。 ※下山は同じ道を戻りますが、前述の様に上倉沢の横断には注意してください。長い距離、そして暗い時間帯に歩く日帰り登山は、道迷いと滑落の危険があるため、幕営山行をお勧めします。 -
遠山郷から池口岳へ
- 1泊2日
- 11時間10分
- 15.9km
遠山郷から池口岳へ
- 1泊2日
- 11時間10分
- 15.9km
池口岳は200名山です。美しい双耳峰の山頂部を確認しながら長く苦しい尾根を登った後、山頂南の笹原から南に広がる深南部の山々を眺めた時の感激はひとしおです。注意点として、途中のピークでは、特に下山時は方向を必ず確認する必要があります。 JR平岡駅からタクシーで池口岳登山口へ。登山口の先の避難小屋は前泊に利用可能なので、仮眠をとって早朝発の日帰りという登り方もあります。登山口から視界の無い若木の林を登り1235.4mの三角点を通ってゆったりした登りの林を行くと、大きな岩の山の神の脇に着きます。 ここからは少し急な登りになりますが、すぐに緩やかになり南側に広がる立派なアカマツ林に沿って歩きます。面切平は静かな段(平らな場所)になっています。1561mの平らなピークは小さな窪地があるので、下山時方角に注意が必要です。黒薙の展望所でガレの縁から池口岳を仰ぎ見ます。ここも下りの時にガレの縁を通過後、そのまま南下せず西南西の幅広い尾根を下るのがポイントです。 緩い下りの後、久しぶりの急登で1902mのピークに着きます。ここも下山時、西に斜面を急降下するのが重要です。コルを経て登り返すと途中、北側に聖岳や兎岳を中心とした展望が得られ、またイワカガミの群生があります。急登で1971m地点に到着します。ここも同様に下りの時、山頂部から北北西に行くのがポイントです。東へ少し下ると幕営可能なザラ薙平です。稜線をしばらく行くと本格的な登りになります。標高2170mと2230mあたりで大岩が現れびっくりしますが、しっかりした岩でしかもロープがありますので、慌てずに落ち着いて通過して下さい。すぐに南アルプス深南部の主稜線となるジャンクションに着きます。短い急登の後、高山植物の咲く小さな窓を通過し、池口岳の肩に到着します。肩からは加加森山、光岳が大きく見えます。池口岳山頂は静かなたたずまいで、展望はありません。少し南へ下ると西側の展望が得られ、深南部西山稜の山々を、黒法師岳まで含んだ大パノラマが楽しめます。 時間があれば池口岳南峰に足をのばしましょう。南峰は展望はありませんが、日当たりが良くのんびりできる広い山頂です。 下山は往路を戻りますが、ピークでの方向に注意して下さい。池口岳は200名山です。美しい双耳峰の山頂部を確認しながら長く苦しい尾根を登った後、山頂南の笹原から南に広がる深南部の山々を眺めた時の感激はひとしおです。注意点として、途中のピークでは、特に下山時は方向を必ず確認する必要があります。 JR平岡駅からタクシーで池口岳登山口へ。登山口の先の避難小屋は前泊に利用可能なので、仮眠をとって早朝発の日帰りという登り方もあります。登山口から視界の無い若木の林を登り1235.4mの三角点を通ってゆったりした登りの林を行くと、大きな岩の山の神の脇に着きます。 ここからは少し急な登りになりますが、すぐに緩やかになり南側に広がる立派なアカマツ林に沿って歩きます。面切平は静かな段(平らな場所)になっています。1561mの平らなピークは小さな窪地があるので、下山時方角に注意が必要です。黒薙の展望所でガレの縁から池口岳を仰ぎ見ます。ここも下りの時にガレの縁を通過後、そのまま南下せず西南西の幅広い尾根を下るのがポイントです。 緩い下りの後、久しぶりの急登で1902mのピークに着きます。ここも下山時、西に斜面を急降下するのが重要です。コルを経て登り返すと途中、北側に聖岳や兎岳を中心とした展望が得られ、またイワカガミの群生があります。急登で1971m地点に到着します。ここも同様に下りの時、山頂部から北北西に行くのがポイントです。東へ少し下ると幕営可能なザラ薙平です。稜線をしばらく行くと本格的な登りになります。標高2170mと2230mあたりで大岩が現れびっくりしますが、しっかりした岩でしかもロープがありますので、慌てずに落ち着いて通過して下さい。すぐに南アルプス深南部の主稜線となるジャンクションに着きます。短い急登の後、高山植物の咲く小さな窓を通過し、池口岳の肩に到着します。肩からは加加森山、光岳が大きく見えます。池口岳山頂は静かなたたずまいで、展望はありません。少し南へ下ると西側の展望が得られ、深南部西山稜の山々を、黒法師岳まで含んだ大パノラマが楽しめます。 時間があれば池口岳南峰に足をのばしましょう。南峰は展望はありませんが、日当たりが良くのんびりできる広い山頂です。 下山は往路を戻りますが、ピークでの方向に注意して下さい。 -
田代から大無間山P1へ
- 日帰り
- 8時間0分
- 9.5km
田代から大無間山P1へ
- 日帰り
- 8時間0分
- 9.5km
大無間山は山の大きさ、奥深さ、そして登山のハードさにおいて南アルプス深南部屈指です。かつては井川湖畔田代より入山し、小無間山を越えて大無間山に登るのが一般的でしたが、現在小無間尾根の鋸歯の崩壊が激しく、ナイフリッジ状になっていて、また地盤が脆く日々崩壊が進んでおり非常に危険な状態になっています。 田代集落から林道田代線を車で3分ほど上がった、諏訪神社の登山者用臨時駐車場からスタート、参道の鳥居を過ぎると登山道入り口があります。雷段を通って、小ピークを越えてP4の小無間小屋までは、一般の登山道と変わりません。P4から大無間山の山頂を仰ぎ見ます。その先登山道は一変し、かすかな踏み跡をたどり岩をよじ登るようになります。さらに先のP1と小無間山山頂間のコルでは、登山道が激しく崩壊し通行不能になっていますのでP1から往路を戻ります。大無間山は山の大きさ、奥深さ、そして登山のハードさにおいて南アルプス深南部屈指です。かつては井川湖畔田代より入山し、小無間山を越えて大無間山に登るのが一般的でしたが、現在小無間尾根の鋸歯の崩壊が激しく、ナイフリッジ状になっていて、また地盤が脆く日々崩壊が進んでおり非常に危険な状態になっています。 田代集落から林道田代線を車で3分ほど上がった、諏訪神社の登山者用臨時駐車場からスタート、参道の鳥居を過ぎると登山道入り口があります。雷段を通って、小ピークを越えてP4の小無間小屋までは、一般の登山道と変わりません。P4から大無間山の山頂を仰ぎ見ます。その先登山道は一変し、かすかな踏み跡をたどり岩をよじ登るようになります。さらに先のP1と小無間山山頂間のコルでは、登山道が激しく崩壊し通行不能になっていますのでP1から往路を戻ります。 -
八淵の滝から広谷を経て北比良峠
- 日帰り
- 2時間40分
八淵の滝から広谷を経て北比良峠
- 日帰り
- 2時間40分
ガリバー村から入る非常に風光明媚なコースである。しかし、ここ数年の崩落は相当に激しく完全に上級者向けコースとなった。 大摺鉢までは元々遊歩道だったが、崩落箇所も増え注意を要する。途中で、谷筋へ下りる分岐を見送り、崩落地の迂回路を通り、渡渉して大摺鉢に着く。大摺鉢は広い滝壺と岩場、それに大岩のごろごろしているのが特徴だ。大岩のひとつに篆書体で「八徳」と読める字が彫ってある。1916年堀田知事により彫り込まれたものという。なお、この滝の下部には唐戸滝がある。 上部はさらに小摺鉢から難所の貴船滝へと続くが、近年の滑落事故多発により、立入禁止の看板が設置されている。上部へ行くには大摺鉢から広谷へ行くルートをとる。この支流のルートも小滝が連続し、道荒れもあるので注意してほしい。渡渉点でヘアピン状に方向を変え、七遍返し分岐を過ぎ、ずっと登っていくと広谷へ行けるので、そこから八雲ヶ原を経由して北比良峠へ行くとよい。 なお、上級者で、七遍返し分岐から連絡路を辿ってオガサカ分岐へ行かれる場合は迷いやすく、七遍返し付近もクサリ場が多いので十分に注意のこと。ガリバー村から入る非常に風光明媚なコースである。しかし、ここ数年の崩落は相当に激しく完全に上級者向けコースとなった。 大摺鉢までは元々遊歩道だったが、崩落箇所も増え注意を要する。途中で、谷筋へ下りる分岐を見送り、崩落地の迂回路を通り、渡渉して大摺鉢に着く。大摺鉢は広い滝壺と岩場、それに大岩のごろごろしているのが特徴だ。大岩のひとつに篆書体で「八徳」と読める字が彫ってある。1916年堀田知事により彫り込まれたものという。なお、この滝の下部には唐戸滝がある。 上部はさらに小摺鉢から難所の貴船滝へと続くが、近年の滑落事故多発により、立入禁止の看板が設置されている。上部へ行くには大摺鉢から広谷へ行くルートをとる。この支流のルートも小滝が連続し、道荒れもあるので注意してほしい。渡渉点でヘアピン状に方向を変え、七遍返し分岐を過ぎ、ずっと登っていくと広谷へ行けるので、そこから八雲ヶ原を経由して北比良峠へ行くとよい。 なお、上級者で、七遍返し分岐から連絡路を辿ってオガサカ分岐へ行かれる場合は迷いやすく、七遍返し付近もクサリ場が多いので十分に注意のこと。 -
比良縦走1
- 1泊2日
- 16時間15分
比良縦走1
- 1泊2日
- 16時間15分
縦走1は葛川側から入り朽木側にぬけるコース、すなわち南比良、北比良南部から奥比良に至るコースである。 平からアラキ峠へはバス停から花折峠側に寄った林道(旧の国道)を経て登山道に入る。林道の入り口、登山道入り口には道標がある。アラキ峠から権現山はほぼ一直線の急な植林道である。頑張って登ろう。権現山から蓬莱山までは快適なスカイラインコース。ホッケ山と蓬莱山の登りを頑張り、蓬莱山からの下りに気を付ける。 打見山から木戸峠はロープウェイ乗り場北のゲレンデを下る。結構急な下りなので足元に注意しよう。汁谷キャンプ場跡の中央付近に木戸峠への道標があり、ここを右折、峠に出る。このあとは比良岳、烏谷山の登りを頑張り荒川峠に出る。烏谷山の下りが急で滑りやすいので注意する。烏谷山から八雲ヶ原までは、金糞峠手前で右の崖に注意する以外、とくに問題ない。八雲ヶ原で一応、半分というところ。 後半は武奈ヶ岳登山から始まる。武奈ヶ岳までは一般コース、そこから北稜をたどる。林道が並行しているので注意して歩こう。横谷峠でいったん道が畑方面に下るので不安になるが、そのまま進んでまた稜線に戻るので心配無用だ。あと蛇谷ヶ峰の下りで、くつき温泉への分岐を間違わないこと。標高557mの道標が立っている。縦走1は葛川側から入り朽木側にぬけるコース、すなわち南比良、北比良南部から奥比良に至るコースである。 平からアラキ峠へはバス停から花折峠側に寄った林道(旧の国道)を経て登山道に入る。林道の入り口、登山道入り口には道標がある。アラキ峠から権現山はほぼ一直線の急な植林道である。頑張って登ろう。権現山から蓬莱山までは快適なスカイラインコース。ホッケ山と蓬莱山の登りを頑張り、蓬莱山からの下りに気を付ける。 打見山から木戸峠はロープウェイ乗り場北のゲレンデを下る。結構急な下りなので足元に注意しよう。汁谷キャンプ場跡の中央付近に木戸峠への道標があり、ここを右折、峠に出る。このあとは比良岳、烏谷山の登りを頑張り荒川峠に出る。烏谷山の下りが急で滑りやすいので注意する。烏谷山から八雲ヶ原までは、金糞峠手前で右の崖に注意する以外、とくに問題ない。八雲ヶ原で一応、半分というところ。 後半は武奈ヶ岳登山から始まる。武奈ヶ岳までは一般コース、そこから北稜をたどる。林道が並行しているので注意して歩こう。横谷峠でいったん道が畑方面に下るので不安になるが、そのまま進んでまた稜線に戻るので心配無用だ。あと蛇谷ヶ峰の下りで、くつき温泉への分岐を間違わないこと。標高557mの道標が立っている。 -
比良縦走2
- 1泊2日
- 15時間15分
比良縦走2
- 1泊2日
- 15時間15分
琵琶湖側で栗原から高島の音羽に抜けるコース。途中までは、これまで毎年秋に開催されてきた大津市志賀町「チャレンジ比良登山大会」のコースと重なる。 栗原から権現山は頂上直前の登りが急だががんばろう。権現山から蓬莱山までは快適なスカイラインコース。ホッケ山と蓬莱山の登りを頑張り、蓬莱山からの下りに気を付ける。 打見山から木戸峠はロープウェイ乗り場北のゲレンデを下る。結構急な下りなので足元に注意しよう。汁谷キャンプ場跡の中央付近に木戸峠への道標があり、ここを右折、峠に出る。このあとは比良岳、烏谷山の登りを頑張り荒川峠に出る。烏谷山の下りが急で滑りやすいので注意する。烏谷山から八雲ヶ原までは、金糞峠手前で右の崖に注意する以外、とくに問題ない。北比良峠から寒風峠まではそれぞれの下りに気をつけよう。急坂に加えてザレ場や木の根株、ぬかるみがところどころで現れる。 寒風峠から先はさほど問題になる箇所はないと思われるが、滝山、嘉峰ヶ岳付近で右の稜線に入り込まないことと、岳山から音羽への下りに気を付けることである。最後の長い下り道は予想以上に疲れる。ザレ場や礫のごろごろしている部分もあるので、足をくじかないよう注意して歩こう。琵琶湖側で栗原から高島の音羽に抜けるコース。途中までは、これまで毎年秋に開催されてきた大津市志賀町「チャレンジ比良登山大会」のコースと重なる。 栗原から権現山は頂上直前の登りが急だががんばろう。権現山から蓬莱山までは快適なスカイラインコース。ホッケ山と蓬莱山の登りを頑張り、蓬莱山からの下りに気を付ける。 打見山から木戸峠はロープウェイ乗り場北のゲレンデを下る。結構急な下りなので足元に注意しよう。汁谷キャンプ場跡の中央付近に木戸峠への道標があり、ここを右折、峠に出る。このあとは比良岳、烏谷山の登りを頑張り荒川峠に出る。烏谷山の下りが急で滑りやすいので注意する。烏谷山から八雲ヶ原までは、金糞峠手前で右の崖に注意する以外、とくに問題ない。北比良峠から寒風峠まではそれぞれの下りに気をつけよう。急坂に加えてザレ場や木の根株、ぬかるみがところどころで現れる。 寒風峠から先はさほど問題になる箇所はないと思われるが、滝山、嘉峰ヶ岳付近で右の稜線に入り込まないことと、岳山から音羽への下りに気を付けることである。最後の長い下り道は予想以上に疲れる。ザレ場や礫のごろごろしている部分もあるので、足をくじかないよう注意して歩こう。 -
屯鶴峯から大和葛城山、金剛山へ
- 日帰り
- 10時間40分
- 23.1km
屯鶴峯から大和葛城山、金剛山へ
- 日帰り
- 10時間40分
- 23.1km
近鉄南大阪線二上山駅から北方向への車道をたどり、穴虫峠から起点碑のある屯鶴峯入口に出ます。奈良県指定の天然記念物、火山活動に起因する凝灰岩の奇岩群があり、風光明媚な名勝として知られています。 ダイトレ北入口は、さらに府道を進んだ道標が目印。左手に二上山・雄岳を眺めながら雑木林のアップダウンを繰り返し、万葉の森からの舗装路に合流すると、鞍部の馬ノ背を経てひと登りで、遠く近畿最高峰・大峰山脈まで見渡せる二上山・雌岳に到達します。 目指す大和葛城山、金剛山を遠望しつつ、岩屋峠から竹内峠に下り立ちます。国道を横断し舗装された林道を経ての人工林、春にはヤマザクラが散見される登山道を、分岐に注意しながら進むと平石峠、登山道脇には葛城第二十四経塚があり、役行者と不動明王が鎮座しています。左に奈良盆地、右に大阪平野を垣間見ながら、長い木段をいくつか喘ぎ登ると岩橋山山頂に出ます。展望のない地味な山頂ですが、奈良県側からは存在感のある容姿です。 木段を激下りし、十字路となる岩橋峠を過ぎると快適な登山道となり、着実に高度を稼いでゆきます。長かったルートも自然林に包まれるようになると、大和葛城山の山腹となります。北尾根への分岐を過ぎても連続の木段が容赦しませんが、弘川寺分岐に達すると急登は終わります。山頂部の無線中継所、キャンプ場、葛城ロープウェイのルートが合流し、一気に賑やかになります。白樺食堂脇から笹の斜面を登ると、ダイトレで随一の展望を誇る大和葛城山山頂です。 大阪都心のビル群や六甲山、明石海峡大橋の左手には淡路島、東には室生山群や高見山の尖峰、大峰山脈などの絶景が広がり、ゆっくりと眺望を楽しみたいところです。春は山肌を紅く染めるツツジ園、秋には揺らぐススキを愛でることができます。自然研究路は約4kmに渡り、ブナやミズナラの小道、カタクリやイカリソウの群落、樹木のトンネルなど、季節ごとの草花や野鳥に親しむことができます。金剛山より標高は低いものの、金剛山頂は奈良県に属しており、大阪府最高峰はこの大和葛城山となります。 大和葛城山から水越峠へは急な下り。特に登山口に近い石段では、スリップに注意してください。水越峠から続くガンドガコバ林道は傾斜があり、脚に負担がかかります。金剛の水でひと息入れましょう。屋根のあるカヤンボ休憩所からは、樹林帯のキツイ登りが待っています。越えてきた大和葛城山を振り返りつつ最後の木段を登りきり、郵便道と合流すると、すぐに金剛山の一の鳥居です。右に行けば最高地点の葛木神社と賑わう金剛山山頂広場、左に参道を進むと子どもたちの歓声が上がるちはや園地に至ります。近鉄南大阪線二上山駅から北方向への車道をたどり、穴虫峠から起点碑のある屯鶴峯入口に出ます。奈良県指定の天然記念物、火山活動に起因する凝灰岩の奇岩群があり、風光明媚な名勝として知られています。 ダイトレ北入口は、さらに府道を進んだ道標が目印。左手に二上山・雄岳を眺めながら雑木林のアップダウンを繰り返し、万葉の森からの舗装路に合流すると、鞍部の馬ノ背を経てひと登りで、遠く近畿最高峰・大峰山脈まで見渡せる二上山・雌岳に到達します。 目指す大和葛城山、金剛山を遠望しつつ、岩屋峠から竹内峠に下り立ちます。国道を横断し舗装された林道を経ての人工林、春にはヤマザクラが散見される登山道を、分岐に注意しながら進むと平石峠、登山道脇には葛城第二十四経塚があり、役行者と不動明王が鎮座しています。左に奈良盆地、右に大阪平野を垣間見ながら、長い木段をいくつか喘ぎ登ると岩橋山山頂に出ます。展望のない地味な山頂ですが、奈良県側からは存在感のある容姿です。 木段を激下りし、十字路となる岩橋峠を過ぎると快適な登山道となり、着実に高度を稼いでゆきます。長かったルートも自然林に包まれるようになると、大和葛城山の山腹となります。北尾根への分岐を過ぎても連続の木段が容赦しませんが、弘川寺分岐に達すると急登は終わります。山頂部の無線中継所、キャンプ場、葛城ロープウェイのルートが合流し、一気に賑やかになります。白樺食堂脇から笹の斜面を登ると、ダイトレで随一の展望を誇る大和葛城山山頂です。 大阪都心のビル群や六甲山、明石海峡大橋の左手には淡路島、東には室生山群や高見山の尖峰、大峰山脈などの絶景が広がり、ゆっくりと眺望を楽しみたいところです。春は山肌を紅く染めるツツジ園、秋には揺らぐススキを愛でることができます。自然研究路は約4kmに渡り、ブナやミズナラの小道、カタクリやイカリソウの群落、樹木のトンネルなど、季節ごとの草花や野鳥に親しむことができます。金剛山より標高は低いものの、金剛山頂は奈良県に属しており、大阪府最高峰はこの大和葛城山となります。 大和葛城山から水越峠へは急な下り。特に登山口に近い石段では、スリップに注意してください。水越峠から続くガンドガコバ林道は傾斜があり、脚に負担がかかります。金剛の水でひと息入れましょう。屋根のあるカヤンボ休憩所からは、樹林帯のキツイ登りが待っています。越えてきた大和葛城山を振り返りつつ最後の木段を登りきり、郵便道と合流すると、すぐに金剛山の一の鳥居です。右に行けば最高地点の葛木神社と賑わう金剛山山頂広場、左に参道を進むと子どもたちの歓声が上がるちはや園地に至ります。 -
旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走
- 4泊5日
- 38時間50分
- 59.8km
旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走
- 4泊5日
- 38時間50分
- 59.8km
ともにアクセスの良い旭岳温泉から十勝岳温泉を目指します。避難小屋で2泊、野営指定地で2泊の行程です。後半の十勝連峰は8月以降水の入手がどんどん難しくなる山域です。9月に入ると水場が完全に涸れるため、2日分以上の水を持ち歩く必要があります。 1日目:姿見駅〜旭岳〜忠別岳避難小屋 (姿見駅から旭岳を経て間宮岳分岐までは姿見の池から旭岳(コースガイド)を参照)間宮岳分岐から御鉢平に沿って北海岳まで進みます。展望を楽しみながらの緩やかな登り下り。岩の積み重なる白雲岳の姿が正面に見えます。北海岳から白雲岳分岐まではほぼ平坦で、(白雲岳分岐から白雲岳避難小屋までは銀泉台から赤岳、白雲岳、緑岳(コースガイド)を参照)白雲岳避難小屋で今日の行程の概ね半分くらい。小屋前のベンチでトムラウシを眺めながら休憩するのも良いでしょう。小屋から緩やかに下り高根ヶ原へ。平らでどこまでも続く尾根はこれぞ大雪山というべきもの。左手に高原温泉の池沼群を見下ろします。平ヶ岳を乗り越えるとコマクサの大群落が待っています。さらに一つピークを越えると忠別沼。木道が敷かれ休憩にちょうど良い場所です。車輪状に咲く紫のタカネシオガマを見ながら忠別岳へ。忠別川源流部の方に深く切れ落ちていて展望の良い山頂です。トムラウシ山もかなり大きく見えるようになってきました。山頂から下る登山道は両側をチングルマが埋め尽くします。 忠別岳から五色岳にかけての登山道はハイマツに触れながらの歩行ですが、ゆっくり進めば問題ありません。鞍部の分岐で左に折れ忠別岳避難小屋へ。小屋前の雪渓は大きく9月まで取水可能です。 2日目:忠別岳避難小屋〜南沼野営指定地〜トムラウシ山 分岐まで戻りハイマツの中を五色岳まで登ります。五色岳から見るトムラウシ山は一段と大きく、旭岳方向を見返すと昨日歩いてきたルートがよくわかります。ここから化雲岳方面は平坦な道が続き前半はハイマツの中を、後半はお花畑を歩きます。トムラウシ山に向かうように進むとホソバウルップソウも現れ、化雲岳付近ではチングルマの大群落も待っています。化雲岳には寄らずに進むこともできますが、時間に余裕があれば山頂に立つ大岩「化雲のヘソ」を見ていきましょう。切れ落ちた崖から見る表大雪の山も見事です。 化雲岳からトムラウシ山を正面に進み、木道上でヒサゴ小屋に向かう道を分け直進。一度下って登り返せば巨岩の間を縫う木道が天沼まで続き、左手下方には陽光を反射するヒサゴ沼が見えてきます。 トムラウシ山に近づくにつれ大きな岩が増えてきます。天沼周辺は岩と池とチングルマが作り出す「日本庭園」。その先には岩塊斜面が広がるロックガーデン。一度見えなくなったトムラウシ山はここを登り切ると北沼を携えた姿で再登場します。北沼分岐から巻道を使い南沼野営指定地へ。テントを張ってから身軽に山頂を往復します。(トムラウシ山山頂まではトムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山(コースガイド)参照) 南沼野営指定地は広く、ロープで囲われたテントサイトが複数あります。携帯トイレブースも2つあります。大きな雪田が残るので9月でも取水できることが多いです。 3日目:南沼野営指定地〜双子池野営指定地 大雪山縦走のハイライトとも言える、原始的な奥深さを感じられる区間。登山道整備も最小限で、ハイマツや灌木・ササが登山道を覆い、手でかき分けながら歩くことになります。 南沼野営指定地はその名に反して南沼に面していません。出発して数分歩き、急坂に出るとようやく残雪をたたえた綺麗な沼を見ることができます。ここから三川台を越えツリガネ山までは三川台を頂点にユウトムラウシ川の源流部をU字に回りこむ形です。登山道はほぼ平坦で、源流部に点在する池沼を眺めながら歩けます。 三川台から最低コルに向かって下ります。いよいよヤブの濃い区間が始まります。登り下りが続きますが標高差はさほどないので距離を稼げ、ひとピーク越えるごとにオプタテシケ山が大きく見えてきます。コスマヌプリを越え1668mピークに立てば残る行程はわずか。ぬかるみの続く鞍部を抜け登り返すと双子池野営指定地です。 指定地はロープなどで区画されているわけではなく、登山道もテント場もはっきりしません。7月初旬には一面雪で覆われていることもあり、その後も雪解け水にさらされるので基本的にぬかるみやすい場所です。水は野営指定地東端の雪解け水が流れる沢から取ります。8月中には取れなくなることが多いでしょう。 4日目:双子池野営指定地〜十勝岳〜上ホロカメットク山避難小屋 野営指定地からオプタテシケ山に向かってやや左の方に登り小沢を跨ぐとようやく登山道がはっきりしてきます。7月上旬、雪渓が広く残っている時は、さらにわかりにくくなります。 オプタテシケ山までの標高差600mの登りは常に展望が良く、進む先も振り返る背後もよく見えます。オプタテシケ山に立つとここから南へ連なる火山がよく見えます。標高差はさほどではないもののピークごとに登り下りが連続します。オプタテシケ山からベベツ岳・石垣山と進み、美瑛富士の端正な姿を正面に見るとその麓に美瑛富士避難小屋が見えます。小屋への分岐を二つ横目に過ぎ、美瑛富士の裾野をぐるりと巻き、美瑛富士と美瑛岳の鞍部に出ます。十字路になっていて縦走路は左です。ここから美瑛岳へは見えている感じから想像する以上に時間がかかる登りです。山頂近くで分岐に出ます。美瑛岳まではわずかなので往復しても良いでしょう。 (美瑛岳から十勝岳までは望岳台から十勝岳、美瑛岳(コースガイド)を参照) 十勝岳は日帰り登山者で賑わう山です。正面に十勝連峰南端の富良野岳が大きく見え、いよいよ縦走も終わりが見えてきますが、静かに感慨に耽るという感じではありません。ここからは下り基調で上ホロカメットク山避難小屋へ。稜線の右手が切れ落ち美瑛・富良野の街並みがはっきり見えます。避難小屋は上ホロカメットク山の麓、稜線からわずか左側にあります。少し先の雪田から取水しますが、ここも8月には涸れるところです。 5日目:上ホロカメットク山避難小屋〜十勝岳温泉 小屋から上ホロカメットク山を巻く道と山頂に向かう道が分かれます。巻道も意外と登るので山頂を経由して行きましょう。急登を終えると広く平らな山頂です。わずかに下れば上富良野岳に出ます。(上富良野岳から富良野岳を経て十勝岳温泉までは十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳(コースガイド)参照) 十勝岳温泉からは上富良野町の町営バスで上富良野駅まで行けます。便数が少ないので時間に注意しましょう。温泉宿で日帰り入浴をしつつ時間調整することもできます。ともにアクセスの良い旭岳温泉から十勝岳温泉を目指します。避難小屋で2泊、野営指定地で2泊の行程です。後半の十勝連峰は8月以降水の入手がどんどん難しくなる山域です。9月に入ると水場が完全に涸れるため、2日分以上の水を持ち歩く必要があります。 1日目:姿見駅〜旭岳〜忠別岳避難小屋 (姿見駅から旭岳を経て間宮岳分岐までは姿見の池から旭岳(コースガイド)を参照)間宮岳分岐から御鉢平に沿って北海岳まで進みます。展望を楽しみながらの緩やかな登り下り。岩の積み重なる白雲岳の姿が正面に見えます。北海岳から白雲岳分岐まではほぼ平坦で、(白雲岳分岐から白雲岳避難小屋までは銀泉台から赤岳、白雲岳、緑岳(コースガイド)を参照)白雲岳避難小屋で今日の行程の概ね半分くらい。小屋前のベンチでトムラウシを眺めながら休憩するのも良いでしょう。小屋から緩やかに下り高根ヶ原へ。平らでどこまでも続く尾根はこれぞ大雪山というべきもの。左手に高原温泉の池沼群を見下ろします。平ヶ岳を乗り越えるとコマクサの大群落が待っています。さらに一つピークを越えると忠別沼。木道が敷かれ休憩にちょうど良い場所です。車輪状に咲く紫のタカネシオガマを見ながら忠別岳へ。忠別川源流部の方に深く切れ落ちていて展望の良い山頂です。トムラウシ山もかなり大きく見えるようになってきました。山頂から下る登山道は両側をチングルマが埋め尽くします。 忠別岳から五色岳にかけての登山道はハイマツに触れながらの歩行ですが、ゆっくり進めば問題ありません。鞍部の分岐で左に折れ忠別岳避難小屋へ。小屋前の雪渓は大きく9月まで取水可能です。 2日目:忠別岳避難小屋〜南沼野営指定地〜トムラウシ山 分岐まで戻りハイマツの中を五色岳まで登ります。五色岳から見るトムラウシ山は一段と大きく、旭岳方向を見返すと昨日歩いてきたルートがよくわかります。ここから化雲岳方面は平坦な道が続き前半はハイマツの中を、後半はお花畑を歩きます。トムラウシ山に向かうように進むとホソバウルップソウも現れ、化雲岳付近ではチングルマの大群落も待っています。化雲岳には寄らずに進むこともできますが、時間に余裕があれば山頂に立つ大岩「化雲のヘソ」を見ていきましょう。切れ落ちた崖から見る表大雪の山も見事です。 化雲岳からトムラウシ山を正面に進み、木道上でヒサゴ小屋に向かう道を分け直進。一度下って登り返せば巨岩の間を縫う木道が天沼まで続き、左手下方には陽光を反射するヒサゴ沼が見えてきます。 トムラウシ山に近づくにつれ大きな岩が増えてきます。天沼周辺は岩と池とチングルマが作り出す「日本庭園」。その先には岩塊斜面が広がるロックガーデン。一度見えなくなったトムラウシ山はここを登り切ると北沼を携えた姿で再登場します。北沼分岐から巻道を使い南沼野営指定地へ。テントを張ってから身軽に山頂を往復します。(トムラウシ山山頂まではトムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山(コースガイド)参照) 南沼野営指定地は広く、ロープで囲われたテントサイトが複数あります。携帯トイレブースも2つあります。大きな雪田が残るので9月でも取水できることが多いです。 3日目:南沼野営指定地〜双子池野営指定地 大雪山縦走のハイライトとも言える、原始的な奥深さを感じられる区間。登山道整備も最小限で、ハイマツや灌木・ササが登山道を覆い、手でかき分けながら歩くことになります。 南沼野営指定地はその名に反して南沼に面していません。出発して数分歩き、急坂に出るとようやく残雪をたたえた綺麗な沼を見ることができます。ここから三川台を越えツリガネ山までは三川台を頂点にユウトムラウシ川の源流部をU字に回りこむ形です。登山道はほぼ平坦で、源流部に点在する池沼を眺めながら歩けます。 三川台から最低コルに向かって下ります。いよいよヤブの濃い区間が始まります。登り下りが続きますが標高差はさほどないので距離を稼げ、ひとピーク越えるごとにオプタテシケ山が大きく見えてきます。コスマヌプリを越え1668mピークに立てば残る行程はわずか。ぬかるみの続く鞍部を抜け登り返すと双子池野営指定地です。 指定地はロープなどで区画されているわけではなく、登山道もテント場もはっきりしません。7月初旬には一面雪で覆われていることもあり、その後も雪解け水にさらされるので基本的にぬかるみやすい場所です。水は野営指定地東端の雪解け水が流れる沢から取ります。8月中には取れなくなることが多いでしょう。 4日目:双子池野営指定地〜十勝岳〜上ホロカメットク山避難小屋 野営指定地からオプタテシケ山に向かってやや左の方に登り小沢を跨ぐとようやく登山道がはっきりしてきます。7月上旬、雪渓が広く残っている時は、さらにわかりにくくなります。 オプタテシケ山までの標高差600mの登りは常に展望が良く、進む先も振り返る背後もよく見えます。オプタテシケ山に立つとここから南へ連なる火山がよく見えます。標高差はさほどではないもののピークごとに登り下りが連続します。オプタテシケ山からベベツ岳・石垣山と進み、美瑛富士の端正な姿を正面に見るとその麓に美瑛富士避難小屋が見えます。小屋への分岐を二つ横目に過ぎ、美瑛富士の裾野をぐるりと巻き、美瑛富士と美瑛岳の鞍部に出ます。十字路になっていて縦走路は左です。ここから美瑛岳へは見えている感じから想像する以上に時間がかかる登りです。山頂近くで分岐に出ます。美瑛岳まではわずかなので往復しても良いでしょう。 (美瑛岳から十勝岳までは望岳台から十勝岳、美瑛岳(コースガイド)を参照) 十勝岳は日帰り登山者で賑わう山です。正面に十勝連峰南端の富良野岳が大きく見え、いよいよ縦走も終わりが見えてきますが、静かに感慨に耽るという感じではありません。ここからは下り基調で上ホロカメットク山避難小屋へ。稜線の右手が切れ落ち美瑛・富良野の街並みがはっきり見えます。避難小屋は上ホロカメットク山の麓、稜線からわずか左側にあります。少し先の雪田から取水しますが、ここも8月には涸れるところです。 5日目:上ホロカメットク山避難小屋〜十勝岳温泉 小屋から上ホロカメットク山を巻く道と山頂に向かう道が分かれます。巻道も意外と登るので山頂を経由して行きましょう。急登を終えると広く平らな山頂です。わずかに下れば上富良野岳に出ます。(上富良野岳から富良野岳を経て十勝岳温泉までは十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳(コースガイド)参照) 十勝岳温泉からは上富良野町の町営バスで上富良野駅まで行けます。便数が少ないので時間に注意しましょう。温泉宿で日帰り入浴をしつつ時間調整することもできます。 -
音更山から石狩岳、化雲岳を経て天人峡温泉へ縦走
- 3泊4日
- 31時間10分
- 45.8km
音更山から石狩岳、化雲岳を経て天人峡温泉へ縦走
- 3泊4日
- 31時間10分
- 45.8km
大雪山を縦走する場合、入山と下山の際の交通が最大の問題となります。このコースの場合、行きは層雲峡発でタクシーを使い、帰りは天人峡温泉泊でバス停まで送迎してもらい旭川に出るのが現実的でしょうか。3日目のヒサゴ沼以外避難小屋はなく野営指定地でのテント泊。いずれも9月でも水が取れます。登山道の大部分でササやハイマツに覆われ、特に2日目はヤブが濃い道を通ります。 1日目:ユニ石狩岳登山口〜ブヨ沼野営指定地 ユニ石狩岳登山口から十石峠を目指します。最初は作業道跡の広い道を緩やかに、やがて道が細く急登となり、あたりに岩が目立ち始めます。展望の良い広場に出ると十石峠です。峠の反対側に下る道は廃道となりましたが、かつては名前の通り十勝側と石狩側からの登山道が出合う場所でした。 目的地のブヨ沼は峠の分岐を左に進みますが、初日は行程が短く時間に余裕があるのでユニ石狩岳を往復するのも良いでしょう。十石峠からはハイマツの尾根歩きです。いくつかピークを踏んでやや下ると、ブヨ沼を過ぎた鞍部にブヨ沼野営指定地があります。水場は看板に従って沢を下った先です。 2日目:ブヨ沼野営指定地〜大沼野営指定地 長い1日となるので早立ちします。まずは音更山まで。一つピークを越え吊り尾根を渡ると早速急登が待っています。標高差200mを一気に稼ぎ、チシマツガザクラが目立つ広い山頂部に出ます。奥の高まりが音更山山頂です。ここから石狩岳を経てニペの耳まで東大雪の主脈を歩くことになります。右手には表大雪がずっと見えている展望の縦走です。音更山からの岩場の下りは道が分かりづらく、ペンキや道標などもほとんどありません。視界が悪い時は要注意です。(シュナイダーコース分岐から石狩岳までは石狩岳(シュナイダーコース)(コースガイド)参照) 東大雪は静かな山が多く、その中でも石狩岳から沼ノ原までは特に人の少ない区間です。石狩岳からニペの耳に連なる稜線は細く、左右にうねるように続きます。大雪山では他にない山並みです。尾根の右手側、斜面が落ちていく先は石狩川の源流部。その向こうに大沼の水面が目立つ沼ノ原。五色岳まで続く広く緩やかな尾根とトムラウシ山も見えています。川上岳・ニペの耳とピークは踏まずわずかに巻きます。一度見えなくなったニペソツ山が再び現れたあたりで下りに入ります。一旦登り返して岩の目立つピークに立ち、展望が良いのもここで終わり。すぐにダケカンバが現れ笹が目立ち出します。滑りやすい急坂下りの始まりです。鞍部付近は「根曲り廊下」と呼ばれ、ササが密生して歩きにくいことで有名です。たまに刈り払いが行われ、直後は歩きやすくなりますが、数年で元通りとなってしまいます。 急な登り返しを終え小さな湿原に出ると石狩岳分岐です。標識は置かれているものの文字が読めなくなっており、示す方向もよくわかりません。細い青棒が立てられているのでそれに従い、緩やかに下っていくと今度は大きな湿原、沼ノ原に出ます。分岐で木道に乗り左手に進みます。池溏越しにトムラウシ山を見ているとすぐに大沼に到着。沼のほとりが大沼野営指定地入口です。増水時はテントを張れなくなることもあるので要注意。 3日目:大沼野営指定地〜ヒサゴ沼避難小屋 歩行時間的には3日目に天人峡まで下りてしまうこともできますが、ヒサゴ沼はぜひ一度泊まりたい場所です。 大沼から木道を歩き、わずかに下ると9月でも水量の豊富な五色の水場です。泥の急登を越え、尾根を乗越し沢に出ます。ここから沢沿いに標高を上げていきます。左右を木々に挟まれた狭い流れの場所と、広く雪渓が残る伸びやかな場所を繰り返します。雪渓が消えたところから順にお花畑となり、やがて流れが途絶え、最後のお花畑を過ぎると、ササとハイマツの登山道となります。途中から木道歩きとなりますが、かなりの区間で木道が壊れていて、そこにササが被さり足元が見えなくなっているので危険極まりない状態です。緩やかに登っていくとやがてトムラウシ山が見えてきます。ホソバウルップソウが咲く湿地を過ぎると五色岳に到着です。(五色岳から化雲岳を越えてヒサゴ沼分岐までは旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走 2日目(コースガイド)参照) ヒサゴ沼分岐から左手の木道に進み、遅くまで雪渓の残る斜面に出ます。進む方向を示してくれるものはないので、視界不良時は要注意。雪がなくなった後は敷設された階段が壊れかけているのでこちらも注意が必要です。晴れていれば眼下にヒサゴ沼、そのほとりに三角屋根の避難小屋、正面にトムラウシ山が見えます。沼まで下りて分岐を左に進めばヒサゴ沼避難小屋です。水は7月なら小屋のそば、8月なら分岐のあたり、9月になるとヒサゴ沼西端の大きな雪渓尻と、季節が進むごとに少しずつ小屋から離れていきます。人気のある避難小屋ですが管理人はいません。利用者同士譲り合って使いましょう。野営指定地はぬかるみやすいので場所選びは慎重に。 4日目:ヒサゴ沼避難小屋〜天人峡温泉 東西に長いヒサゴ沼の東側にはニペソツ山が見えていて、そこから射す朝陽が沼西端の雪渓を赤く染めます。風があたりにくい地形なので、水面が鏡のようになり朝焼けの山が映ることもあります。 化雲岳まで昨日のルートを登り返します。小化雲岳までは高山植物を左右に見ながら歩きやすい道が続きます。「小さい」という意味のアイヌ語を冠する通り小さなポン沼からは表大雪がきれいに見えます。小化雲岳の山頂からそれるように登山道は第二公園に向かって下ります。第二公園は地図上に表記があるものの、実際には標識もなく公園と呼べるような場所もありません。ハイマツの根が張り出し段差が多く、水が少ない時でも歩きにくい場所ですが、雨の後は一面に水が流れその中を歩かざるをえません。ハイマツの根も段差も流れの下で見えなくなるので危ない場所です。 沢状の登山道が終わるとやがて木道が現れ第一公園に着きます。湿原の向こうに旭岳・白雲岳が見え景色も良い場所です。 第一公園から急斜面を下り滝見台までは深い森の中の尾根歩き。滝見台にはベンチが置かれ、いよいよ人里が近付いてきました。ここから見える羽衣の滝は北海道最大の落差270mを誇ります。天人峡温泉に向けて急な坂を九十九折りに下り、化雲岳登山口で舗装路に出ます。左に進むと公共駐車場があり、橋を渡れば温泉宿です。大雪山を縦走する場合、入山と下山の際の交通が最大の問題となります。このコースの場合、行きは層雲峡発でタクシーを使い、帰りは天人峡温泉泊でバス停まで送迎してもらい旭川に出るのが現実的でしょうか。3日目のヒサゴ沼以外避難小屋はなく野営指定地でのテント泊。いずれも9月でも水が取れます。登山道の大部分でササやハイマツに覆われ、特に2日目はヤブが濃い道を通ります。 1日目:ユニ石狩岳登山口〜ブヨ沼野営指定地 ユニ石狩岳登山口から十石峠を目指します。最初は作業道跡の広い道を緩やかに、やがて道が細く急登となり、あたりに岩が目立ち始めます。展望の良い広場に出ると十石峠です。峠の反対側に下る道は廃道となりましたが、かつては名前の通り十勝側と石狩側からの登山道が出合う場所でした。 目的地のブヨ沼は峠の分岐を左に進みますが、初日は行程が短く時間に余裕があるのでユニ石狩岳を往復するのも良いでしょう。十石峠からはハイマツの尾根歩きです。いくつかピークを踏んでやや下ると、ブヨ沼を過ぎた鞍部にブヨ沼野営指定地があります。水場は看板に従って沢を下った先です。 2日目:ブヨ沼野営指定地〜大沼野営指定地 長い1日となるので早立ちします。まずは音更山まで。一つピークを越え吊り尾根を渡ると早速急登が待っています。標高差200mを一気に稼ぎ、チシマツガザクラが目立つ広い山頂部に出ます。奥の高まりが音更山山頂です。ここから石狩岳を経てニペの耳まで東大雪の主脈を歩くことになります。右手には表大雪がずっと見えている展望の縦走です。音更山からの岩場の下りは道が分かりづらく、ペンキや道標などもほとんどありません。視界が悪い時は要注意です。(シュナイダーコース分岐から石狩岳までは石狩岳(シュナイダーコース)(コースガイド)参照) 東大雪は静かな山が多く、その中でも石狩岳から沼ノ原までは特に人の少ない区間です。石狩岳からニペの耳に連なる稜線は細く、左右にうねるように続きます。大雪山では他にない山並みです。尾根の右手側、斜面が落ちていく先は石狩川の源流部。その向こうに大沼の水面が目立つ沼ノ原。五色岳まで続く広く緩やかな尾根とトムラウシ山も見えています。川上岳・ニペの耳とピークは踏まずわずかに巻きます。一度見えなくなったニペソツ山が再び現れたあたりで下りに入ります。一旦登り返して岩の目立つピークに立ち、展望が良いのもここで終わり。すぐにダケカンバが現れ笹が目立ち出します。滑りやすい急坂下りの始まりです。鞍部付近は「根曲り廊下」と呼ばれ、ササが密生して歩きにくいことで有名です。たまに刈り払いが行われ、直後は歩きやすくなりますが、数年で元通りとなってしまいます。 急な登り返しを終え小さな湿原に出ると石狩岳分岐です。標識は置かれているものの文字が読めなくなっており、示す方向もよくわかりません。細い青棒が立てられているのでそれに従い、緩やかに下っていくと今度は大きな湿原、沼ノ原に出ます。分岐で木道に乗り左手に進みます。池溏越しにトムラウシ山を見ているとすぐに大沼に到着。沼のほとりが大沼野営指定地入口です。増水時はテントを張れなくなることもあるので要注意。 3日目:大沼野営指定地〜ヒサゴ沼避難小屋 歩行時間的には3日目に天人峡まで下りてしまうこともできますが、ヒサゴ沼はぜひ一度泊まりたい場所です。 大沼から木道を歩き、わずかに下ると9月でも水量の豊富な五色の水場です。泥の急登を越え、尾根を乗越し沢に出ます。ここから沢沿いに標高を上げていきます。左右を木々に挟まれた狭い流れの場所と、広く雪渓が残る伸びやかな場所を繰り返します。雪渓が消えたところから順にお花畑となり、やがて流れが途絶え、最後のお花畑を過ぎると、ササとハイマツの登山道となります。途中から木道歩きとなりますが、かなりの区間で木道が壊れていて、そこにササが被さり足元が見えなくなっているので危険極まりない状態です。緩やかに登っていくとやがてトムラウシ山が見えてきます。ホソバウルップソウが咲く湿地を過ぎると五色岳に到着です。(五色岳から化雲岳を越えてヒサゴ沼分岐までは旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走 2日目(コースガイド)参照) ヒサゴ沼分岐から左手の木道に進み、遅くまで雪渓の残る斜面に出ます。進む方向を示してくれるものはないので、視界不良時は要注意。雪がなくなった後は敷設された階段が壊れかけているのでこちらも注意が必要です。晴れていれば眼下にヒサゴ沼、そのほとりに三角屋根の避難小屋、正面にトムラウシ山が見えます。沼まで下りて分岐を左に進めばヒサゴ沼避難小屋です。水は7月なら小屋のそば、8月なら分岐のあたり、9月になるとヒサゴ沼西端の大きな雪渓尻と、季節が進むごとに少しずつ小屋から離れていきます。人気のある避難小屋ですが管理人はいません。利用者同士譲り合って使いましょう。野営指定地はぬかるみやすいので場所選びは慎重に。 4日目:ヒサゴ沼避難小屋〜天人峡温泉 東西に長いヒサゴ沼の東側にはニペソツ山が見えていて、そこから射す朝陽が沼西端の雪渓を赤く染めます。風があたりにくい地形なので、水面が鏡のようになり朝焼けの山が映ることもあります。 化雲岳まで昨日のルートを登り返します。小化雲岳までは高山植物を左右に見ながら歩きやすい道が続きます。「小さい」という意味のアイヌ語を冠する通り小さなポン沼からは表大雪がきれいに見えます。小化雲岳の山頂からそれるように登山道は第二公園に向かって下ります。第二公園は地図上に表記があるものの、実際には標識もなく公園と呼べるような場所もありません。ハイマツの根が張り出し段差が多く、水が少ない時でも歩きにくい場所ですが、雨の後は一面に水が流れその中を歩かざるをえません。ハイマツの根も段差も流れの下で見えなくなるので危ない場所です。 沢状の登山道が終わるとやがて木道が現れ第一公園に着きます。湿原の向こうに旭岳・白雲岳が見え景色も良い場所です。 第一公園から急斜面を下り滝見台までは深い森の中の尾根歩き。滝見台にはベンチが置かれ、いよいよ人里が近付いてきました。ここから見える羽衣の滝は北海道最大の落差270mを誇ります。天人峡温泉に向けて急な坂を九十九折りに下り、化雲岳登山口で舗装路に出ます。左に進むと公共駐車場があり、橋を渡れば温泉宿です。 -
平取から幌尻岳へ(振内コース)
- 2泊3日
- 16時間10分
- 70.8km
平取から幌尻岳へ(振内コース)
- 2泊3日
- 16時間10分
- 70.8km
幌尻岳は標高2052mの日高山脈襟裳十勝国立公園の最高峰です。北カール、東カール、七ッ沼カールを抱え、アイヌ語で大きい山「ポロ・シリ」を意味します。 1日目は平取町とよぬか山荘より専用シャトルバス(要予約、7/1〜9/30の期間、1日3便)を利用し林道第2ゲートへ向かいます。ゲートからは北海道電力の取水施設まで約7.5kmの林道歩きです。取水施設から幌尻山荘までは額平川の沢沿いに十数回渡渉を繰り返しながら進みます。しっかりとした沢登り用の装備を整えましょう。なお沢の増水時には渡渉が困難になり非常に危険です。時に引き返す勇気を持ちましょう。左岸に五ノ沢の落ち込みが見えてきたら、幌尻山荘は近いです。幌尻山荘は夏期のみ管理人が滞在する予約制の山小屋です。 2日目は山荘から幌尻岳山頂を目指します。いきなり急斜面のジグザグ登りが続きます。飽きるほどのターンを繰り返すことになりますが、1497mからは展望も開けて、ヌカビラ岳から北戸蔦別岳の山々が見えてきます。しばらく稜線を進むと命の水の案内があります。踏み跡を少し下ると命の水が湧き出しているので水を補給します。 稜線を進むとハイマツ帯に植生も変わり、登り切ると北カール越しに幌尻岳の山が眼前に広がります。北カールにはヒグマがいることがあるので注意しましょう。エゾウサギギク、ツガザクラ類、エゾヒメクワガタなど高山植物が咲く登山道を進み、新冠コース分岐と合流し山頂を目指します。幌尻岳山頂は礫地となっており、遮るもののない360度の大展望を満喫することが出来ます。日高山脈主峰からは遠くに大雪山、十勝岳などを望むことが出来ます。 帰りは往路を下り幌尻山荘に戻ります。なお幌尻岳山頂より戸蔦別岳を経由し1881mから六ノ沢に下り幌尻山荘に周回するコースもありますが、不明瞭な道、ヒグマも多いので経験者向きのコースです。幌尻岳は標高2052mの日高山脈襟裳十勝国立公園の最高峰です。北カール、東カール、七ッ沼カールを抱え、アイヌ語で大きい山「ポロ・シリ」を意味します。 1日目は平取町とよぬか山荘より専用シャトルバス(要予約、7/1〜9/30の期間、1日3便)を利用し林道第2ゲートへ向かいます。ゲートからは北海道電力の取水施設まで約7.5kmの林道歩きです。取水施設から幌尻山荘までは額平川の沢沿いに十数回渡渉を繰り返しながら進みます。しっかりとした沢登り用の装備を整えましょう。なお沢の増水時には渡渉が困難になり非常に危険です。時に引き返す勇気を持ちましょう。左岸に五ノ沢の落ち込みが見えてきたら、幌尻山荘は近いです。幌尻山荘は夏期のみ管理人が滞在する予約制の山小屋です。 2日目は山荘から幌尻岳山頂を目指します。いきなり急斜面のジグザグ登りが続きます。飽きるほどのターンを繰り返すことになりますが、1497mからは展望も開けて、ヌカビラ岳から北戸蔦別岳の山々が見えてきます。しばらく稜線を進むと命の水の案内があります。踏み跡を少し下ると命の水が湧き出しているので水を補給します。 稜線を進むとハイマツ帯に植生も変わり、登り切ると北カール越しに幌尻岳の山が眼前に広がります。北カールにはヒグマがいることがあるので注意しましょう。エゾウサギギク、ツガザクラ類、エゾヒメクワガタなど高山植物が咲く登山道を進み、新冠コース分岐と合流し山頂を目指します。幌尻岳山頂は礫地となっており、遮るもののない360度の大展望を満喫することが出来ます。日高山脈主峰からは遠くに大雪山、十勝岳などを望むことが出来ます。 帰りは往路を下り幌尻山荘に戻ります。なお幌尻岳山頂より戸蔦別岳を経由し1881mから六ノ沢に下り幌尻山荘に周回するコースもありますが、不明瞭な道、ヒグマも多いので経験者向きのコースです。 -
幌尻岳(新冠コース)
- 2泊3日
- 16時間30分
- 40.1km
幌尻岳(新冠コース)
- 2泊3日
- 16時間30分
- 40.1km
林道ゲートからイドンナップ山荘まで約40km、イドンナップ山荘からは19kmの林道を歩きます。長い林道を歩き、奥新冠ダムを通過すると新冠ポロシリ山荘に到着します。 2日目は山荘から出発し川沿いの登山道を進みます。標高960mの渡渉は川幅5m程度で岩上を歩いて越えられますが、増水時は渡渉できません。樹林帯の登山道を標高を上げていきます。1620mの水場は湧き水が出ていますが、早い時期は沢が雪渓で埋まっているのでトラバース時の滑落には注意してください。また上部登山道からの落石もあるので、休憩は早めに済ませ登山道を進んでいきます。 次第に樹林帯が開け高山植物が咲くお花畑になります。振り返れば登ってきた沢筋から幌尻湖が見えます。岩場を通過しハイマツの道を登ると大岩が現れ、やがて新冠コース分岐にて振内方面からの道と合流します。北カールを見ながら登ると幌尻岳の山頂です。 帰路はお花畑付近の岩場と水場の滑落に注意しながら新冠ポロシリ山荘に戻り、ゆっくり疲れを取りましょう。林道ゲートからイドンナップ山荘まで約40km、イドンナップ山荘からは19kmの林道を歩きます。長い林道を歩き、奥新冠ダムを通過すると新冠ポロシリ山荘に到着します。 2日目は山荘から出発し川沿いの登山道を進みます。標高960mの渡渉は川幅5m程度で岩上を歩いて越えられますが、増水時は渡渉できません。樹林帯の登山道を標高を上げていきます。1620mの水場は湧き水が出ていますが、早い時期は沢が雪渓で埋まっているのでトラバース時の滑落には注意してください。また上部登山道からの落石もあるので、休憩は早めに済ませ登山道を進んでいきます。 次第に樹林帯が開け高山植物が咲くお花畑になります。振り返れば登ってきた沢筋から幌尻湖が見えます。岩場を通過しハイマツの道を登ると大岩が現れ、やがて新冠コース分岐にて振内方面からの道と合流します。北カールを見ながら登ると幌尻岳の山頂です。 帰路はお花畑付近の岩場と水場の滑落に注意しながら新冠ポロシリ山荘に戻り、ゆっくり疲れを取りましょう。 -
幌尻岳(チロロ林道コース)
- 2泊3日
- 18時間40分
- 24.3km
幌尻岳(チロロ林道コース)
- 2泊3日
- 18時間40分
- 24.3km
チロロ林道終点のゲートから出発します。二岐沢沿いの林道を歩き北海道電力の取水ダムへ。そこから川沿いの登山道を進み二ノ沢を登っていきます。沢から尾根の登山道を登ると標高1390mでトッタの泉に着きます。岩の隙間から湧き水が出ています。そのまま樹林帯の登山道を進み、ハイマツが出てくるとカンラン岩の稜線になり、視界が開けてヌカビラ岳の山頂に到着です。雄大な北カールを抱いた幌尻岳が見えます。景色を後にして稜線を進み、北戸蔦別岳手前のコルでテント泊します。 2日目は北戸蔦別岳を経由して稜線を進みます。左手に戸蔦別川A,Bカールを見ながら高山植物咲く登山道を進み戸蔦別岳山頂へ。山頂からの七ッ沼カールを抱く幌尻岳の姿は雄大です。ハイマツの中の登山道を進みます。七ッ沼カールに降りる際は幌尻岳側の道は急で危険なので戸蔦別岳側の道が歩きやすいです。稜線を進み幌尻岳の肩に登り切ります。縦走路を進むと幌尻岳の山頂です。同ルートをテントまで戻りゆっくり体を休めましょう。チロロ林道終点のゲートから出発します。二岐沢沿いの林道を歩き北海道電力の取水ダムへ。そこから川沿いの登山道を進み二ノ沢を登っていきます。沢から尾根の登山道を登ると標高1390mでトッタの泉に着きます。岩の隙間から湧き水が出ています。そのまま樹林帯の登山道を進み、ハイマツが出てくるとカンラン岩の稜線になり、視界が開けてヌカビラ岳の山頂に到着です。雄大な北カールを抱いた幌尻岳が見えます。景色を後にして稜線を進み、北戸蔦別岳手前のコルでテント泊します。 2日目は北戸蔦別岳を経由して稜線を進みます。左手に戸蔦別川A,Bカールを見ながら高山植物咲く登山道を進み戸蔦別岳山頂へ。山頂からの七ッ沼カールを抱く幌尻岳の姿は雄大です。ハイマツの中の登山道を進みます。七ッ沼カールに降りる際は幌尻岳側の道は急で危険なので戸蔦別岳側の道が歩きやすいです。稜線を進み幌尻岳の肩に登り切ります。縦走路を進むと幌尻岳の山頂です。同ルートをテントまで戻りゆっくり体を休めましょう。 -
カムイエクウチカウシ山
- 2泊3日
- 15時間50分
- 29.2km
カムイエクウチカウシ山
- 2泊3日
- 15時間50分
- 29.2km
カムイエクウチカウシ山は日高山脈中心部に鎮座し、標高1979mの第二の高峰です。アイヌ語で「熊が転げる山」の意味でカールを抱く山頂からは急峻な姿が魅力的です。 道道静内札内川線終点の幌尻ゲートより出発します。七ノ沢出合から沢装備に変えて渡渉を繰り返しながら進みます。八ノ沢出合にてこの日はビバークします。 2日目は八ノ沢を登っていきます。標高1000mの三股は8月上旬まで雪渓で覆われているので通過は細心の注意をします。高巻きやへつりを繰り返し標高をあげます。八ノ沢カール手前でお花畑に入ります。慰霊碑のあるカール中心から左手稜線の最低コルまで登山道を進みます。岩稜とハイマツの稜線を登るとカムイエクウチカウシ山山頂で日高山脈の荒々しい山並みが見渡せます。帰路は滑落、道迷いに注意して八ノ沢のテント場に戻ります。カムイエクウチカウシ山は日高山脈中心部に鎮座し、標高1979mの第二の高峰です。アイヌ語で「熊が転げる山」の意味でカールを抱く山頂からは急峻な姿が魅力的です。 道道静内札内川線終点の幌尻ゲートより出発します。七ノ沢出合から沢装備に変えて渡渉を繰り返しながら進みます。八ノ沢出合にてこの日はビバークします。 2日目は八ノ沢を登っていきます。標高1000mの三股は8月上旬まで雪渓で覆われているので通過は細心の注意をします。高巻きやへつりを繰り返し標高をあげます。八ノ沢カール手前でお花畑に入ります。慰霊碑のあるカール中心から左手稜線の最低コルまで登山道を進みます。岩稜とハイマツの稜線を登るとカムイエクウチカウシ山山頂で日高山脈の荒々しい山並みが見渡せます。帰路は滑落、道迷いに注意して八ノ沢のテント場に戻ります。 -
ペテガリ岳
- 2泊3日
- 19時間20分
- 31.7km
ペテガリ岳
- 2泊3日
- 19時間20分
- 31.7km
ペテガリ岳は日高山脈中南部に位置する標高1736mの山です。アイヌ語で「回遊する川」を意味するペテガリ川の水源に由来します。厳冬期は人を寄せ付けず、かつては遥かなる山と呼ばれていました。 1日目は神威山荘手前の林道分岐先に駐車し登山スタートです。事前に北海道森林管理局ホームページで林道の開通状況を確認しましょう。 ニシュオマナイ川は増水時渡渉困難になるので天候の急変に要注意。沢沿いの道なので沢靴を推奨します。踏み跡どおりに尾根を越えると開けた林道に合流し、林道をペテガリ山荘へ進みます。翌日に備えてゆっくり休みましょう。 2日目は沢沿いの道から尾根道を進みます。アップダウンを繰り返し最後の標高差500mの急登を登り切るとペテガリ岳山頂で日高山脈中部の大展望が味わえます。帰路は往路を戻ります。 3日目は、往路を尾根越えして下山します。ペテガリ岳は日高山脈中南部に位置する標高1736mの山です。アイヌ語で「回遊する川」を意味するペテガリ川の水源に由来します。厳冬期は人を寄せ付けず、かつては遥かなる山と呼ばれていました。 1日目は神威山荘手前の林道分岐先に駐車し登山スタートです。事前に北海道森林管理局ホームページで林道の開通状況を確認しましょう。 ニシュオマナイ川は増水時渡渉困難になるので天候の急変に要注意。沢沿いの道なので沢靴を推奨します。踏み跡どおりに尾根を越えると開けた林道に合流し、林道をペテガリ山荘へ進みます。翌日に備えてゆっくり休みましょう。 2日目は沢沿いの道から尾根道を進みます。アップダウンを繰り返し最後の標高差500mの急登を登り切るとペテガリ岳山頂で日高山脈中部の大展望が味わえます。帰路は往路を戻ります。 3日目は、往路を尾根越えして下山します。 -
神威岳
- 日帰り
- 9時間40分
- 10.6km
神威岳
- 日帰り
- 9時間40分
- 10.6km
神威岳は日高山脈南部に位置する標高1,600mの山です。アイヌ語で神の山を意味する「カムイ・ヌプリ」が由来します。ソエマツ岳、ピリカヌプリと合わせて南日高三山と呼ばれていますが、夏道登山道があるのは神威岳のみです。 神威山荘より沢靴にて出発します。すぐにニシュオマナイ川を渡渉し、しばらくは林道跡を進みます。林道終点から沢沿いの踏み跡をたどり、渡渉を繰り返し進みます。増水時は渡渉困難で過去に事故もあるので天候には注意が必要です。中ノ岳の沢にも入らないように慎重に進んでいきましょう。 標高710m地点を越えたら登山靴に履き替え、急登の登山道を一気に標高を上げていきます。次第にハイマツ帯に様相が変わり、登山道を進んでいくと神威岳山頂です。帰りは往路を戻ります。神威岳は日高山脈南部に位置する標高1,600mの山です。アイヌ語で神の山を意味する「カムイ・ヌプリ」が由来します。ソエマツ岳、ピリカヌプリと合わせて南日高三山と呼ばれていますが、夏道登山道があるのは神威岳のみです。 神威山荘より沢靴にて出発します。すぐにニシュオマナイ川を渡渉し、しばらくは林道跡を進みます。林道終点から沢沿いの踏み跡をたどり、渡渉を繰り返し進みます。増水時は渡渉困難で過去に事故もあるので天候には注意が必要です。中ノ岳の沢にも入らないように慎重に進んでいきましょう。 標高710m地点を越えたら登山靴に履き替え、急登の登山道を一気に標高を上げていきます。次第にハイマツ帯に様相が変わり、登山道を進んでいくと神威岳山頂です。帰りは往路を戻ります。 -
障子ヶ岳から以東岳を繋ぐ周回コース
- 2泊3日
- 21時間35分
- 35.8km
障子ヶ岳から以東岳を繋ぐ周回コース
- 2泊3日
- 21時間35分
- 35.8km
大井沢口の南俣沢出合から林道を30分ほど行くと障子ヶ岳登山口があります。出合吹沢を渡ると急な登りが始まります。水場を過ぎ鞍部からひと登りすると稜線上に出て、紫ナデから障子ヶ岳山頂まで見晴らしの良い尾根歩きが続きます。1300m前後の尾根ですが、季節風をまともに受ける地形のため、低いながら主稜線さながらの景観が広がります。雪崩により削り取られた迫力ある岩壁を眺めながら山頂を目指します。障子ヶ岳山頂からは出合川の深い谷とどっしりとした以東岳を望めます。急なヤセ尾根を下りアップダウンを繰り返すと粟畑に達し、天狗角力取山避難小屋はもうすぐです。 天狗が相撲を取ったという天狗角力取場を過ぎ縦走路から右にそれると、天狗角力取山です。ここから一気に標高差約650mを下ります。出合川渡渉点近くの左岸には湧き水があります。膝丈ほどの渡渉になりますが、増水時は渡ることができないので、時期や天候を判断しなくてはなりません。渡渉後、尾根道に取り付くまでは不明瞭ですが、テープを頼りに探します。樹林帯の急坂を登ると明光山です。灌木帯に変わり徐々に展望が開けてきます。奇峰・エズラ峰と小さな滝が連続するオツボ沢の美しい景色を眺めながらササ原の中を高度を上げ、草原に出ればオツボ峰はもうすぐです。 明光山からオツボ峰にかけては、昔大井沢の狩人たちが切り拓いた道です。近年は廃道状態になっていましたが西川山岳会の有志が中心となり数年かけて復活させました。通行に際しては自己責任となります。 一等三角点のある以東岳からの下りは、裸地化と浸食が激しく、視界不良時にはルートを見失わないように注意します。中先峰を過ぎ登り返すとまもなく狐穴避難小屋に着きます。かつて水の湧く草原の中に狐の住み穴があったそうです。 小屋前の木道を通り、高松峰分岐に向かいます。振り返ると、狐穴避難小屋と以東岳が額縁に入るような景色を眺められます。砂礫と岩、ハイマツの気持ちの良い尾根を緩やかに下っていきます。高松峰からコバラメキまでは、岩場や足場の悪い急斜面でロープが設置してある箇所があります。テラス状の大岩を乗り越えると、灌木帯になり、ブナ林の中を登り返すと二ッ石山です。湯沢峰、ウツノシマ峰を過ぎ、やや急な坂を登り切ると天狗角力取山分岐に着きます。粟畑からは尾根筋を下り、その後竜ヶ岳の北側を巻くように進むと焼峰に至ります。最後は緩やかなカラマツ林を抜けて一段下って進んでいくと南俣沢出合に到着です。 二ッ石山を通るルートには二つの特徴があります。ひとつ目は景観の良さです。登山道の南東側は切れ落ちているため見通しがよく、特にオバラメキ付近では迫力ある岩壁を眺めることができます。二つ目は、比較的風が弱いことです。主稜線上で爆風が吹き付ける時など、エスケープルートして利用できます。大井沢口の南俣沢出合から林道を30分ほど行くと障子ヶ岳登山口があります。出合吹沢を渡ると急な登りが始まります。水場を過ぎ鞍部からひと登りすると稜線上に出て、紫ナデから障子ヶ岳山頂まで見晴らしの良い尾根歩きが続きます。1300m前後の尾根ですが、季節風をまともに受ける地形のため、低いながら主稜線さながらの景観が広がります。雪崩により削り取られた迫力ある岩壁を眺めながら山頂を目指します。障子ヶ岳山頂からは出合川の深い谷とどっしりとした以東岳を望めます。急なヤセ尾根を下りアップダウンを繰り返すと粟畑に達し、天狗角力取山避難小屋はもうすぐです。 天狗が相撲を取ったという天狗角力取場を過ぎ縦走路から右にそれると、天狗角力取山です。ここから一気に標高差約650mを下ります。出合川渡渉点近くの左岸には湧き水があります。膝丈ほどの渡渉になりますが、増水時は渡ることができないので、時期や天候を判断しなくてはなりません。渡渉後、尾根道に取り付くまでは不明瞭ですが、テープを頼りに探します。樹林帯の急坂を登ると明光山です。灌木帯に変わり徐々に展望が開けてきます。奇峰・エズラ峰と小さな滝が連続するオツボ沢の美しい景色を眺めながらササ原の中を高度を上げ、草原に出ればオツボ峰はもうすぐです。 明光山からオツボ峰にかけては、昔大井沢の狩人たちが切り拓いた道です。近年は廃道状態になっていましたが西川山岳会の有志が中心となり数年かけて復活させました。通行に際しては自己責任となります。 一等三角点のある以東岳からの下りは、裸地化と浸食が激しく、視界不良時にはルートを見失わないように注意します。中先峰を過ぎ登り返すとまもなく狐穴避難小屋に着きます。かつて水の湧く草原の中に狐の住み穴があったそうです。 小屋前の木道を通り、高松峰分岐に向かいます。振り返ると、狐穴避難小屋と以東岳が額縁に入るような景色を眺められます。砂礫と岩、ハイマツの気持ちの良い尾根を緩やかに下っていきます。高松峰からコバラメキまでは、岩場や足場の悪い急斜面でロープが設置してある箇所があります。テラス状の大岩を乗り越えると、灌木帯になり、ブナ林の中を登り返すと二ッ石山です。湯沢峰、ウツノシマ峰を過ぎ、やや急な坂を登り切ると天狗角力取山分岐に着きます。粟畑からは尾根筋を下り、その後竜ヶ岳の北側を巻くように進むと焼峰に至ります。最後は緩やかなカラマツ林を抜けて一段下って進んでいくと南俣沢出合に到着です。 二ッ石山を通るルートには二つの特徴があります。ひとつ目は景観の良さです。登山道の南東側は切れ落ちているため見通しがよく、特にオバラメキ付近では迫力ある岩壁を眺めることができます。二つ目は、比較的風が弱いことです。主稜線上で爆風が吹き付ける時など、エスケープルートして利用できます。 -
三面登山口から相模山へ
- 3泊4日
- 24時間25分
- 35.9km
三面登山口から相模山へ
- 3泊4日
- 24時間25分
- 35.9km
朝日スーパー林道から奥三面ダムを過ぎ、さらに舗装された道路を8キロほど進むと林道終点の駐車場と三面登山口に到着します。かつての里の暮らしを感じられるわらび畑を抜けると平らなブナ原生林へと入っていきます。平四郎沢までは、2022年の豪雨で被災した箇所にロープが設置されています。 平四郎沢にはかつては名物の一本吊り橋が架けられていましたが、現在は一旦沢まで下り渡渉した後登り返します。崖のような斜面をロープを頼りに登り下りする難所です。荒天時には通行不可になりますので注意が必要です。永久橋の深沢橋を渡ると三面避難小屋に着きます。豊富な水を利用できる快適な避難小屋です。 翌早朝、暗いうちに出発し主稜線を目指します。永久橋で三面川本流を渡り足場の悪い斜面を通過すると、あとはひたすらヤセ尾根の急な登りが続きます。フトデ峰まで来ると楽になり、道陸神峰避難小屋に着きます。屋根だけある簡易シェルターのような小屋ですが土間と囲炉裏があり、野性的な一夜を過ごすにはよいでしょう。 道陸神峰からは、はるか彼方の主稜線まで脈々と伸びる尾根が見通せます。ブナ林の中の「仙野平」「鶴の一声」を過ぎ「中山峰」「沼倉峰」と灌木帯になっていきます。残雪のある時期以外では水場は期待できない「大上戸泊場」を過ぎ、蟻の戸渡りのような岩場を超えると大上戸山山頂です。存在感溢れる相模山と近づいてくる主稜線の眺めは格別です。 相模山は、「サ神」と称する山の神、水の神の領域で、かつての三面山人衆にとって狩猟禁断の山とされ、山頂が見えれば笠を脱いで拝礼し、熊やカモシカがその領域へ逃げれば狩りを断念したそうです。右手に西朝日岳、左手には以東岳へと伸びる主稜線を、眼下には三面川と岩井又沢の源流域に広がるブナ樹海を見渡せます。 相模山を超えると善六池があります。遅くまで雪渓が残り、高山植物が豊富な場所で、どっしりとした以東岳がその水面の背景に映えます。南側のガッコ沢には秋でも雪渓が残っていることがあります。気持ちの良い草原地帯を登り上げると北寒江山に着き、狐穴避難小屋はもう目の前です。山上のオアシスで疲れを癒しましょう。 下山は、往路を戻ります。アップダウンを繰り返しながら高度を下げていきますが、道陸神峰から三面避難小屋までは特に慎重に下りましょう。登山口までは3時間ほどですが、平四郎沢の渡渉などもあり、最後まで気を抜くことができない山行となります。 2022年8月3日の豪雨災害により、登山口までの道路は現在も通行止めが続いています。開通の目途は立っていない状況ですが、村上市では毎年登山道の刈り払いと整備をしています。今から約40年前に奥三面ダム建設に伴い消滅した三面集落の人々の、生活の糧の場であった領域であり、奥山に入る重要な尾根道である三大峰の一つである本コースを残したい、守りたいという思いを感じずにはいられません。朝日スーパー林道から奥三面ダムを過ぎ、さらに舗装された道路を8キロほど進むと林道終点の駐車場と三面登山口に到着します。かつての里の暮らしを感じられるわらび畑を抜けると平らなブナ原生林へと入っていきます。平四郎沢までは、2022年の豪雨で被災した箇所にロープが設置されています。 平四郎沢にはかつては名物の一本吊り橋が架けられていましたが、現在は一旦沢まで下り渡渉した後登り返します。崖のような斜面をロープを頼りに登り下りする難所です。荒天時には通行不可になりますので注意が必要です。永久橋の深沢橋を渡ると三面避難小屋に着きます。豊富な水を利用できる快適な避難小屋です。 翌早朝、暗いうちに出発し主稜線を目指します。永久橋で三面川本流を渡り足場の悪い斜面を通過すると、あとはひたすらヤセ尾根の急な登りが続きます。フトデ峰まで来ると楽になり、道陸神峰避難小屋に着きます。屋根だけある簡易シェルターのような小屋ですが土間と囲炉裏があり、野性的な一夜を過ごすにはよいでしょう。 道陸神峰からは、はるか彼方の主稜線まで脈々と伸びる尾根が見通せます。ブナ林の中の「仙野平」「鶴の一声」を過ぎ「中山峰」「沼倉峰」と灌木帯になっていきます。残雪のある時期以外では水場は期待できない「大上戸泊場」を過ぎ、蟻の戸渡りのような岩場を超えると大上戸山山頂です。存在感溢れる相模山と近づいてくる主稜線の眺めは格別です。 相模山は、「サ神」と称する山の神、水の神の領域で、かつての三面山人衆にとって狩猟禁断の山とされ、山頂が見えれば笠を脱いで拝礼し、熊やカモシカがその領域へ逃げれば狩りを断念したそうです。右手に西朝日岳、左手には以東岳へと伸びる主稜線を、眼下には三面川と岩井又沢の源流域に広がるブナ樹海を見渡せます。 相模山を超えると善六池があります。遅くまで雪渓が残り、高山植物が豊富な場所で、どっしりとした以東岳がその水面の背景に映えます。南側のガッコ沢には秋でも雪渓が残っていることがあります。気持ちの良い草原地帯を登り上げると北寒江山に着き、狐穴避難小屋はもう目の前です。山上のオアシスで疲れを癒しましょう。 下山は、往路を戻ります。アップダウンを繰り返しながら高度を下げていきますが、道陸神峰から三面避難小屋までは特に慎重に下りましょう。登山口までは3時間ほどですが、平四郎沢の渡渉などもあり、最後まで気を抜くことができない山行となります。 2022年8月3日の豪雨災害により、登山口までの道路は現在も通行止めが続いています。開通の目途は立っていない状況ですが、村上市では毎年登山道の刈り払いと整備をしています。今から約40年前に奥三面ダム建設に伴い消滅した三面集落の人々の、生活の糧の場であった領域であり、奥山に入る重要な尾根道である三大峰の一つである本コースを残したい、守りたいという思いを感じずにはいられません。